フレキシブル基板にピンヘッダとカードエッジコネクタをつける
リジッド基板と同じ様に、フレキシブル基板も基板同士をつなぐ様々な方法があります。ここでは、部品を用いた接続例について説明いたします。
ピンヘッダで接続する
リジッド基板同士をつなぐ際にも用いられるピンヘッダは、フレキシブル基板に適用すると、使い方次第では幅広い機能を発揮します。
基本構成は2.54mmピッチのピン配列
ピンヘッダの構成は単純です。2.54mmピッチ(あるいは2.5mmピッチ)でピンが1列か2列並んでいるだけです。ピンはまっすぐなストレートタイプと90°曲がっているL字タイプがあります。市販されている標準品は、50〜60ピン並んでいることが多いので、必要なピン数のところで切って使います。
図1の例では、補強板のついたフレキシブル基板にL字タイプの2列ピンをはんだ付けしています。
図1. フレキシブル基板端末部に搭載されたピンヘッダ
構造が単純なだけに信頼性は高い
ピンヘッダのピンには錫めっき、もしくは金めっきが施されており、信頼性の高いはんだ付けができます。この特性を利用し、フレキシブル基板とリジッド基板とを実装接続する事ができます(図2)。
図2. ピンヘッダによる基板の接続
メスコネクタを組み合わせれば着脱も可能に
メーカーによっては、ピンヘッダに対応してメスコネクタ(凹形状のコネクタ)も販売しています。これを組み合わせれば、図3に示されているように基板間の着脱が可能です。着脱回数が多くなる場合は、ピンの表面に金めっきを施している部品の使用が必要です。その他のリジッド基板に実装するコネクタも、フレキシブル基板に適用することができます。
図3. ピンヘッダとメスコネクタの組み合わせ
重量モジュールを支えるカードエッジコネクタ
部品を搭載したリジッド基板を、マザーボードなどに接続するために広く使われているのがカードエッジコネクタです。プリント基板の接続部を直接コネクタに挿入でき、コストは抑えられます。しかし、ある程度の重量を支えながら電気的に確実にコンタクトを取り、機械的な信頼性を確保しなければなりません。そのため、図4のような頑丈な構成になっています。
図4. リジッド基板にリジッド基板を接続するカードエッジコネクタ
補強板でフレキシブル基板の厚さを調整
カードエッジコネクタが接続される基板には、信頼性を確保するために特定の厚さが要求されます(一般的な厚さは1.6mm)。フレキシブル基板の厚さはこれよりはるかに薄いので、コネクタ挿入部に厚さを調整する補強板を貼り付けます(図5)。脱着を繰り返す場合は、コネクタ挿入部の導体に金めっきを施しておきましょう。
図5. カードエッジコネクタを使ったフレキシブル基板の接続
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