基本構造(リジッド・フレックス)
部分多層フレキシブル基板の特殊な構成にリジッド・フレックスがあります。リジッド・フレックスの基本についてご説明します。
リジッド・フレックス
部分多層フレキシブル基板の特殊な構成が、リジッド・フレックスです。フレキシブル基板といえども、部品を搭載する部分や、他の回路と接続するに際しては、ある程度の硬さや機械的な強度が必要になります。そこで、多層部の基材にガラスエポキシのような硬い材料を導入したのが多層リジッド・フレックスです(図)。高い信頼性で複雑な配線が可能なので、航空機や宇宙機器、医療機器などには昔から使われています。最近では、携帯電話やデジタルカメラのような携帯機器にも多く使われるようになってきています。なお、単純なフレキシブル基板と多層硬質基板を接合したような回路は、リジッド・フレックスとは呼びません。
図. 多層リジッド・フレックスの積層構造例
リジッド・フレックスの構成
これまでにリジッド・フレックスは様々な構成の製品が実用化されています。形状や構成により、フォールディングタイプ、フライイングテールタイプ、ブックバインダータイプなどがあります。同じ大きさの多層硬質基板や多層フレキシブル基板に比べてかなり高価なものになってしまいます。
図. フォールディングタイプ
図. フライイングテールタイプ
図. ブックバインダータイプ
リジッド・フレックスの製法はかなり面倒
多層リジッド・フレックスは構成が多様で、製造プロセスはかなり煩雑になります。製造できるメーカーも限られています。したがって、製造コストは高いものになってしまいます。
図. 複雑な構成の多層リジッド・フレックス
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