アットマークエレ:プリント基板制作に関する技術アイデアまとめ

基本構造(補強板)

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フレキシブル基板はその柔軟性に特徴があるわけですが、全てが柔らかくなってしまったのでは、使い勝手が悪くなってしまうことが少なくありません。そういった時に必要となる「補強板」についてご説明します。

部分的に硬くする

 フレキシブル基板はその柔軟性に特徴があるわけですが、全てが柔らかになってしまったのでは、使い勝手が悪くなってしまうことが少なくありません。多いのは、部品を実装する、コネクタに直接挿入するような場合です。そこで、用途に応じて部分的に補強板を貼り付けて硬くします(図1)。

補強板の構成例 図1. 補強板の構成例

材質、厚さは多様

 補強板として使う材料には、特に制限があるわけではないのですが、一般的には「紙フェノール板」「ガラスエポキシ板」のような硬質基板用材料、あるいは「ポリイミドシート」「ポリエステルシート」といったフレキシブル基板用材料などが使われています。その他放熱性を高めたり、弾力性を持たせることを目的として「ステンレススチール」「アルミニウム」などの金属板を貼り付けることもあります。補強板の厚さは、通常、標準品の中から目的によって選びますが、場合によっては、特注品を選ぶ場合もあります。さらに、プレス加工などにより三次元成形した金属を使うこともあります。

接着剤には二つのタイプ

 フレキシブル基板に補強板を張り付ける場合、接着剤を使用します。補強板を貼り付ける接着剤には二つのタイプがあります。「両面粘着テープ」と「熱硬化性の接着剤フィルム」です。

 加工プロセスが簡単なのは両面粘着テープです。ただし、両面粘着テープにはクリープという現象があり、接着部に応力がかかっていると、次第に剥がれてきたり、ズレたりするため、長期信頼性を必要とするところには使えません。

 高い信頼性の接着を行うには、熱硬化性の接着剤フィルムが使われます。こちらは、加工方法が煩雑であるために、加工コストはかなり高いものになってしまいます。

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