フレキシブル基板は長くできる
フレキシブル基板の材料はロール状に巻かれて供給され、標準的な長さは50メートルか100メートル、幅は500mmか600mm、もしくはその整数分の1 です。適当な製造設備があれば、極めて長い回路を作ることができます。それを実現したのがテープ回路です。
図. テープ回路の例
小さな回路をリールで製造する
小さな回路をたくさん繋げば長くなります。そこでリールに巻かれた狭い幅のテープ状の材料を連続的に加工し、リールのままで出荷します。ユーザーはアッセンブルなどのプロセスをリールのままで行います。プロセスがリールで始まり、リールで完了するような行程をリール・ツー・リールプロセスと呼んでいます。
リール・ツー・リールプロセスはリールを装填して装置をスタートさせれば、あとは手がかかりませんので、人件費を低く抑えることができます。
微細回路が得意
テープ回路ではプロセス条件を細かく制御することができるので、極めて微細な回路を作ることができます。すでに回路幅が15μm未満、回路ピッチが30μm未満というような超微細回路を大量生産するようになっています。製造コストも低く抑えられるので、液晶パネルのドライバーサブストレート、半導体パッケージのサブストレート、インクジェットプリンターの使い捨てカートリッジなどに、大量に使われています。
製造設備は高価
リール・ツー・リールプロセスは自動化されているので、製造設備は相対的に大掛かりになり、設備投資も大きくなります。したがって、テープ回路を製造できるメーカーは限られています。
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