アットマークエレ:プリント基板制作に関する技術アイデアまとめ
基板上に部品を配置する際には、さまざまな制約条件があります。スイッチやコネクタなど筐体設計に由来する部品はもちろん、部品の高さや電源プレーン設計などを検討しなければなりません。検討段階であっても、CADのラッツネスト機能や、伝送線路シミュレーターが役立ちます。
協調設計(コンカレントエンジニアリング)を採用しないと基板が設計できない場合が増えてきました。ICベンダーが提供するデザインキットも協調設計の下敷きとして使うことができます。伝送線路シミュレーションを実行するタイミングは、回路設計から基板設計に至る3つの段階にあり、ここでも協調設計が有用です。
ICのピン数が増え、信号が高速化するに従って、フロアプランが必要不可欠になってきました。機能ブロックごとの基板設計だけではなく、大規模LSIなどの配置を検討して、伝送線路解析を進める必要があります。
基板の層数や仕様は、製造コストや製造歩留まりなどに大きな影響を及ぼします。また、電気特性にも関わるため、設計開始前に関係者で話し合う必要があります。決定する基準になる項目を知ることも重要です。
フレキシブル基板で使用可能な接合技術は、まだまだあります。異方導電性材料、ワイヤボンディング、ダイレクトボンドについて、それぞれ説明します。
フレキシブル基板専用の接合技術は、先に紹介した直接圧接法や間接圧接法の他にもあります。その中の一つが、特別な素材を必要としない「はんだ融着法」です。
論理回路図入力時には、実際の部品の形状などが定まっていないため、部品番号や物理的ピン番号情報を回路図に反映するバックアノテーション作業が必要になります。一方、テスト回路などでは接続情報を作らずにレイアウト設計を進める場合があります。ある程度設計を終えた段階でネットリストを出力し、CADのチェック機能を使って設計を完成させます。
1 積層基板(その1)――よりいっそう、“層”の役割を理解する
2 ビア(その1)――単なる穴だと、あなどるな! (2/2)
3 積層基板(その2)――レジン、ガラスクロスなど素材の微妙な違いで変わる特性
4 配線の幅(その1)――配線パターンを作る2つの手法
5 基本構造(カバーレイ)
6 回路図入力とネットリスト
7 配線の幅(その2)――配線の種類によって3種類の設計を使い分ける